更新履歴
- 2025/11/01 ・・・学パロ イラスト
- 2025/06/22 ・・・対応の変化 イラスト
- 2025/05/24 ・・・キスの日 イラスト
- 2025/03/17 ・・・2025.03.17 イラスト
- 2025/01/20 ・・・2025.01.20 イラスト
No.65
- ユーザ「 」の投稿だけを見る (※時系列順で見る)
- この投稿と同じカテゴリに属する投稿:
- この投稿日時に関連する投稿:
- この投稿に隣接する前後3件ずつをまとめて見る
- この投稿を再編集または削除する
Privacy Policy
当サイトでは、アクセス解析ツール「アクセス解析研究所」を利用しています。
アクセス解析研究所はトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。この規約に関して、詳しくはここをクリックしてください。
当サイトでは、個人情報は適切に管理し、以下に該当する場合を除いて第三者に開示することはありません。
・本人のご了解がある場合
・法令等への協力のため、開示が必要となる場合
アクセス解析研究所はトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。この規約に関して、詳しくはここをクリックしてください。
当サイトでは、個人情報は適切に管理し、以下に該当する場合を除いて第三者に開示することはありません。
・本人のご了解がある場合
・法令等への協力のため、開示が必要となる場合
名前変換
※ソーンズは本名で進みます
※引星ソーンズの新年ボイスの内容を含みます
※ドクターが出ます
その日、ドクターを含めロドスの面々は、イベリアのとある港町で宝宝揺籃号と合流していた。
久しぶりの再会を喜び、宝宝揺籃号の船長は船で宴を開き、ロドス一行も参加を表明した。
そうして、宴が盛り上がり、夜も更けて来た頃。ドクターは風に当たりたいと思い、席を立って甲板に出た。
ドクターが海風に当たっていると、「ドクター」と声をかけられた。ドクターが振り返る。後ろに立っていたのは、ソーンズだった。
「船の手すりには寄りかかるなよ。酔っ払って海に落ちるのはごめんだろ」
「落ちる……? 手すりが壊れているのか?」
「壊れていない」
「ならなぜそんなこと━━」
ドクターは首を傾げた。それから思考を巡らせ、ドクターはひとつの可能性に辿り着いた。じっとソーンズの方を見やると、ソーンズが軽く咳払いをした。
「…………とにかく、俺にはわかるんだ」
「……君ね」
ドクターが苦笑いをしたところで、その会話を聞いていたであろう船員が大きな声で笑いながら、会話に加わった。
「そうなんだよ、ドクターさんよ! あんときゃ大変だったんだよ、なんてったって……」
「おい、余計なことを言うな」
「いやいやあの出来事は誰だって忘れらんねえって! なんせ{NAME0}も一緒に落っこちちまったんだからな!」
豪快に笑う船員に、ドクターはソーンズを二度見した。
「……ソーンズ?」
「…………」
船員に暴露されたソーンズは、諦めたように大きなため息を吐いた。
*
宝宝揺籃号が出航して間もない頃。イシドロの船長就任を祝い、宴が開かれた。
倉庫から次々と酒を持ち出して、もうそれは飲めや騒げやのお祭り騒ぎとなっていた。
イシドロは船員たちと飲み比べを始め、周りは飲み比べをする彼らを煽り始める。どん、と樽のジョッキが机に勢いよく叩きつけられる音がした。
「船長、いい飲みっぷりじゃないか!」
「俺だって負けてねえぜ!」
「もう一杯! ほらもってこい!」
「…………」
{NAME0}はそれを少し離れた位置から眺めていた。
酒に弱い{NAME0}は宴会では絶対に飲まないと決めている。こういう場では一口でも口にしたら永遠に飲まされるのが目に見えているからだ。急性アルコール中毒で死にたくはない。
{NAME0}がその様子をぼーっと見ていると、トントンと肩を誰かに叩かれた。振り返ると、女性の船員たちがジョッキを片手に立っていた。
「{NAME0}さん、男たちは放っておいてこっちで飲みましょう!」
「私、アルコールはダメで……」
「飲まなくてもいいんで! 船長との話が聞きたいです!」
「え」
「ほら、船長が船長になる前の話ですよ、出会いの話とか色々!」
「ええ……?」
女性船員たちの瞳は好奇心でキラキラとしていた。恋バナというものはどこの世界でも人気らしい。
{NAME0}が戸惑っている間に、女性船員たちはどんどんと盛り上がって捲し立てていく。
「だって気になるじゃないですか、船長っていつも{NAME0}さんのこと気にかけてるし」
「こんな日でもないと船長なしで話せませんから!」
「そ、そう……? じゃあ、ちょっとだけ……」
その雰囲気に気押された{NAME0}は、女性船員たちのテーブルに混じることにした。
これからとんでもない質問責めに遭うとも知らずに。それも素面の状態で。
そうして夜もだいぶ更け、船員たちが酔い潰れてきた頃。
{NAME0}は、イシドロがやや覚束ない足取りで甲板に向かって出ていくのに気づいた。
「あ、ちょ、{NAME0}さんどこいくんですかあ」
「イシドロが席外したみたいなので、念のため見てきますね」
「え〜{NAME0}さんもせんちょーのことばっかりだあ」
「いってらっしゃ〜い、楽しんで」
(楽しんで……?)
べろべろになりかけている女性船員たちは思い思いに{NAME0}を煽って送り出していた。引き留めはされなかったことに安堵して、{NAME0}はイシドロが出て行ったのと同じ方向へ向かった。
甲板に出ると、イシドロはすぐに見つかった。手すりに寄りかかりながら、夜の海をぼんやりと見つめている。
「イシドロ」
「……{NAME0}…………?」
{NAME0}はイシドロに声をかけた。側まで来て、{NAME0}はイシドロからアルコールの臭いを感じ取った。
「どれだけ飲んだの……足取りも怪しかったし、本当に大丈夫なの?」
「……ああ……ここには涼みにきただけだ…………」
イシドロは少しばかり辿々しい口調でそう言った。
{NAME0}はそれを聞いて、イシドロはかなり酔っていると確信した。今までロドスで何度も酔い潰れたソーンズを運び込まれ、介抱してきたからわかる。
「お水もらってくるよ」
「いや、いい……行くな……」
イシドロは{NAME0}の服の袖を掴んで引き留めた。力のこもっていない口調とは違い、{NAME0}を引き留める力は強かった。
「そばにいてくれ……」
(……今日はなんだか甘えたがりだなあ)
{NAME0}はイシドロに言われるままに、ぴったりと寄り添った。酒臭さをより強く感じるようになったが、{NAME0}は黙ってイシドロの隣に立っていた。
イシドロは{NAME0}の手をとり、指を絡ませるようにして繋いだ。
「……ねえ、イシドロ」
「……なんだ?」
「私、嬉しいんだよ」
「……何がだ?」
「いつも、イシドロのの見ているものがわからなかった。イシドロの性分は理解しているつもりだったけど、イベリアに行くって連絡を受けるたびに、何を考えているんだろうと思ってた」
「…………」
「だから、今こうやって、イシドロが見ている世界を一緒に見られて嬉しい。私、イシドロが心からやりたいと思っていることに、最後まで関わりたい。一緒にいたい」
{NAME0}の髪が、服が、海風を受けてふわりと流れる。
昔はロドスのジャケットを身につけていた{NAME0}は、今ではそのジャケットを脱ぎ、この船に合わせた服装をしている。そこにロドスの痕跡は全くない。彼女はもうロドスの{NAME0}ではない。宝宝揺籃号の、船長の大切な人であり、錬金術師の助手であり、乗組員の{NAME0}だ。
「{NAME0}……」
海風に揺られている{NAME0}を、イシドロは心の底から綺麗だと思った。愛おしさを感じて、イシドロは{NAME0}の髪に手を伸ばそうと、手すりにかけた手を動かした。
そのときだった。
「あ」
「えっ?」
一瞬だった。イシドロがよろけてバランスを崩した。手すりの向こう側へと倒れる。
イシドロと{NAME0}は手を繋いだままだった。イシドロに釣られて{NAME0}の腕も引っ張られる。{NAME0}はイシドロと同じようにバランスを崩して倒れ込み、そのまま手すりを越えた。
「え、嘘、」
手すりの向こうにあるのは海だけだ。つまりは、海に飛び込むことになるわけだ。
「いやあああ━━!!」
{NAME0}は叫び声を上げることしかできなかった。
その一方で、イシドロは、{NAME0}の背中と腰に手を回し、力強く抱きしめた。勢いよく着水しても、決して離さないように。それから、{NAME0}が直接着水してしまわないように、向きをできる範囲で整えた。
数秒後、ばしゃんと勢いのよい水色が響いた。
「大変だ! 船長が海に落っこちた!」
「{NAME0}も一緒に落っこちた!」
「なんだって?!」
「とにかく早く探すんだ!」
「真っ暗で何も見えねえよ!」
イシドロは深く潜り込んだ海から、水面を目指して上昇する。
腕の中の{NAME0}はぐったりとしている。おそらく落下と着水のショックで気を失ったようだ。気を失っているため、もがいたり暴れられたりすることはないが、海水を飲み込んでいる可能性が高い。早く水面に戻らなければ。
「ここだ!」
イシドロは水面に上がり顔を出した。{NAME0}の顔が水面につかないよう、抱き上げる。
船員たちの慌てた声が聞こえる。夜の海は暗く、イシドロたちを探すのに手間取っているようだった。イシドロは心相原質を使って糸をひき、船の上の船員たちに場所を示す。
船員たちは心相原質の糸を頼りに、ロープを投げ込んだ。そのおかげで、イシドロと{NAME0}はすぐに引き上げてもらうことができた。
「{NAME0}、……{NAME0}! 聞こえるか?!」
イシドロは{NAME0}を寝かせると、必死に呼びかけ、肩を叩いた。
「……ん…………イシ……ドロ……?」
やがて、弱々しい声と共に、{NAME0}の瞼がゆっくりと開かれた。
そして、ごほごほと大きく咳き込み始めた。おそらく、海水を飲み込んだ影響だろう。
「{NAME0}、大丈夫か? 身体に痛むところは?」
「……ない、と思う」
{NAME0}はゆっくりと起きあがろうとしていた。イシドロはすぐに{NAME0}の背中を支えて、手助けをしてやる。
「喉が痛い……しょっぱい……」
「水を持ってくる」
「……イシドロ、行かないで」
立ちあがろうとしたイシドロを、{NAME0}が掴んで引き留めた。代わりに、イシドロは周りの船員に水を持ってくるように指示をした。
「{NAME0}、無事でよかった」
イシドロは息を吐き、{NAME0}を引き寄せて抱きしめた。
「巻き込んで悪かった。次から気をつける」
「本当にね。まさかこんな簡単に落っこちるなんて思ってなかった……」
{NAME0}はイシドロの体温を感じながら、先ほどの落下の感覚を思い出して身震いした。
そして。
「……っくしゅん!」
とても、それはとても大きなくしゃみをした。
*
「海に落っこちた話? も〜本当に大変だったんだから!」
ドクターはソーンズたちと別れたあと、船内で{NAME0}とすれ違った。先ほど海に落ちた話をしたことを伝えると、{NAME0}は目を見開いてから、呆れたように笑った。
「あの後、風邪をひいちゃったんだ。しかも拗らせて1週間近く寝込んじゃってね。イシ━━ソーンズに身の回りのこと全部してもらったし、看病もしてもらったんだ!」
「そ、それは大変だったね……?」
「まあ、元はといえばあれだけ酔っ払ってたソーンズのせいだし。でも、さすがに反省したんじゃないかな?」
{NAME0}の言葉を聞きながら、ドクターは先ほどのソーンズとの会話を思い出す。
『{NAME0}が風邪をひいてしまってな。約1週間、{NAME0}につきっきりになった。錬金術の実験に遅れが出たのは惜しいが……{NAME0}の世話ばかりしていても咎められなかったから、悪くない1週間だった』
ソーンズがそう言っていたことは、{NAME0}には言わないでおこうと思ったドクターだった。
#引星ソーンズ #夢主 #ドクター
#2025